《自社発電所》谷戸小水力発電所
売電に成功した、日本でも稀な農業用水路の小水力発電所。
小水力発電、マイクロ水力発電と呼ばれるものは、日本ではまだあまり普及していません。当社で小型の発電機を製作し、その電気を太陽光発電用に開発したインバータにつないだところ、2008年、家庭用の低圧(100V)の小水力発電として、東京電力への売電が認められることとなりました。
1.発電機
青い棒の下部がスクリューになっており、それが上部から流れ落ちる水で回転することで、電気が発生します。 日本では市販の機材が普及していないため、スクリュー部はベトナムから輸入して取り付けました。
2.コントロールボックス
小水力発電用に、電圧をコントロールするボックス(写真左)を製作し、設置しました。
メーター(写真右)で、累計発電量を確認することができます。
実験用の発電機のため、出力は約0.2kw(電球1個を灯す程度)です。この小水力発電による電気を、当社の太陽光発電の電線につないでいます。
水力の電圧を調節し、インバータにつなぐための装置です。 インバータにより直流電力を交流電力に変え、売電買電メーターにつなぐことで、売電が可能になります。
< 水路 >
当社の水力発電は、田んぼ脇の農業用水路を市から借用して設置したもので、落差は1.5m、水量は35L/秒です。
網によって葉などのごみが水路に詰まるのを防いではいますが、周辺の田んぼの耕作時期には、多くの草が流れてきてしまいます。
水路の詰まりを取り除くことは、水力発電において最も大切なメンテナンスであるため、監視カメラをつけて別の場所から水流を確認できるシステムの導入を考えています。
水力発電には、ある程度の落差と十分な水量が必要です。また、発電を行うための水利権に関する手続きの簡便さが求められています。