自然エネルギーの環境価値
CO2を排出せず、枯渇しない、これからのエネルギー。
日本のエネルギーの現状
日本で発電されている電力は、環境にとって問題のある化石燃料や原子力によるものがほとんどを占めており、大規模な水力や地熱発電を除いた、太陽光や小水力などの自然エネルギーが占める割合は1%前後にすぎません。
自然エネルギーの環境価値とは
太陽光や小水力といった自然エネルギー、グリーンエネルギー、新エネルギーなどと呼ばれる電力には、電気としての価値以外に、以下のような「環境価値」が認められています。
自然エネルギーの環境価値
★ 発電時にCO2などの温室効果ガスを出さない |
★ 原料が太陽光や水などの自然であるため、枯渇することがなく、無料で、国内で得られる |
★ 電力産地を消費する地方に分散できるため、地産地消型の発電形態が生まれ、送電時のロス電力が減らせる |
さらに、自然エネルギーの中の太陽光発電は、ピークカット効果(※1)があります。
※1 原子力などの発電では、仕組み上、常に機器を動かし続けなければ一定量を発電できません。そのため、電力消費量がピークになる昼と同じ量を、やむなく夜間も発電している現状があります。
これに対し、昼間だけに発電できる太陽光発電は、ピークをカットする効果があります。
環境価値を重視し、自然エネルギーで電力を賄う時代へ
CO2などの温室効果ガスを減らすことが急務であることは知られていますが、地球環境と社会に負担の少ない自然エネルギーの普及は、まだまだおもわしくない状況(※1)にあります。
※1 京都議定書(1997年採択)により、日本は2012年までに温室効果ガスの排出を-6%(1990年比)まで削減する目標を課せられていますが、2006年度の集計(2008年発表)では、逆に6.2%も増加しています。
ここで、CO2などを排出する化石燃料と、安全性に不安のある原子力による発電を取りやめ、全ての電力を自然エネルギーで賄う時代を考えてみます。
太陽光は地球上のどこにも当たっており、活用されていない場所へたくさんの太陽光パネルを設置することは有効です。
しかし、太陽光だけでは夜間や日射のない時に発電ができないため、水力などの他の自然エネルギーをもっと発展、普及させることも必要です。